動画撮影のコツ、最後は「その他の注意」について。

まずは「視線」

カメラやスマホで撮影していると、どうしても自分の姿が映っているディスプレイに目が行ってしまう。

だが、カメラのレンズはディスプレイについている訳ではない。

気にしていない人も多いと思うが、撮影後に自分の視線がどこを向いているかを確認した方がいい。

微妙に正面からズレてはいないだろうか。

顔は正面を向いているが、視線が微妙に横を見てはいないだろうか。

自分が話している姿を録画するのであれば、この視線のズレが非常にもったいない。

画面の向こうの視聴者は必ずあなたの目を見ようとするが、あなたが目をそらしていては意味がない。

動画撮影するときは、レンズの中心を凝視するのが鉄則だ。

 

この流れでレンズにも注意を払いたい。

まずは「ホコリ」がついていないか確認する。

「ホコリぐらい付いてたって、撮影できるから別にいいよ」

そういう人もいるかもしれない。確かにそれは正しい。

だが、こういう細かい所に気づけないようでは、ビジネスでもちょっとした事に気付けない。

なので注意を払うべきだ。

レンズにホコリがついていると、すぐティッシュで拭く人がいるがNGだ。

ティッシュは目が粗いので、余計にレンズに傷が付く。やめた方がいい。

まずはホコリを「ブロアー」で吹き飛ばすのだ。

ブロアーとは下の写真のようなもので、シュポシュポやって風を出し、チリやホコリを吹き飛ばす道具だ。

カメラが売ってる場所に行けば、500円ぐらいで買えるだろう。

blower

これでホコリはほとんど取れる。

ビデオカメラ、スマホ、DVDのディスク面など精密機器のホコリを取るのに便利なので、一つ買っておくと良いだろう。

次に「指紋」だ。

無意識のうちにレンズに指が当たって、指紋がベッタリ付いていることがある。

指紋はブロアーでは取れないので、拭き取る必要がある。

その際は「メガネ拭き」を使う。念押しするがティッシュは使ってはいけない。

メガネ掛けてないから、家にメガネ拭きがない方は、数百円で買えるので入手しておくこと。

レンズの汚れはピントのズレや光の乱反射を発生させたりと、画質に大きく影響する。

常にクリーンな状態に保つことを心掛けたい。

 

次に「バックアップ」これも意識が低い人が多い。

「パソコンのデータなんて消えたことないから、別にいいよ」

そういう人もいるだろう。おっしゃる通りだ。

だが私は会社員時代に苦い思い出がある。

 

 

私があるオフィスのチーフだった頃、いつものように出勤すると、

「、、、あ、チーフ。おはようございます、、、」

長年オフィスの事務をやっているベテランの女性が、血の気が引いた顔をしていた。

「、、、おはよう??どうかした?顔色が悪いみたいだけど」

私は率直に感想を述べた。

「、、朝出勤して、、パソコンの電源を入れてみたら、、、データが、、、」

実際にパソコンの操作をしながら、女性は答えた。

画面を見るとデータが全て消えていた、というかハードディスク自体がクラッシュして中身が空っぽになっていた。

機器トラブルなので仕方ないのだが、事務員の女性は自分のせいでデータが消えたと思い込み、かなり凹んでしまっていた。

 

オフィスで使うハードディスクは、複数台あるパソコンからアクセスできるように「ネットワーク」を組んでいた。

なので大型のハードディスクにほとんどのデータが集中して保存してあった。

当時すでに「RAID(レイド)」と呼ばれるバックアップシステムも存在していたが、まだまだコストが高く導入していなかった。

代わりに別のハードディスクに毎月手動でバックアップをしていた。

私はバックアップがあるからと、それほど慌てていなかったのだが、よく考えると3日後に大きなプロジェクトの打合せがある事を思い出した。

前回のバックアップからちょうど1ヶ月が過ぎており、ここ最近に保存したデータは完全に消えていた。

その打合せで使うデータも、、、すべて消えていた。

それに気づいてからは、私もかなり大慌てだった。

 

その後、内容は割愛するが様々な方法を試みて徹夜で作業をし、消えたデータの3割ぐらいを復旧させることができた。

ラッキーなことにその3割の中に、打合せのデータが含まれていたので、命拾いをしたのであった。

その事がトラウマになり、現在ではバックアップを強固に実践している。

 

「機械は壊れる」このことをしっかりと念頭に置く事が大切だ。

昨日まで元気だったパソコンが、翌日死んでいることだってあり得るのだ。

コンテンツの撮影データや仕事で使う資料などを、全てパソコンだけに保存していると、共倒れは確定だ。

そうならないように、必ず保存場所は2ヶ所以上に分散させておくことを実践して頂きたい。

これらの細かい事に注意を払い、貴重な時間ロスにならないようにしたいものだ。