学生でも社会人でも専業主婦でも、自分で決めた「目標」というのがある。

しっかり勉強をして目指す学校に入る、部活で練習して大会に出る、営業を頑張って売上を達成させる、ダイエットして痩せる、、などなど。

年齢・性別・環境が違っても、それぞれのフィールドにおいての目標というものがあるのだ。

そしてこの目標というのは、少しやったぐらいでは達成できないものがほとんどだ。

すぐには結果が見えない地道な作業や練習が、長期間続く事が多いのだ。

この時に人は自分で決めた「やるべきこと」を設定する。

今月中に絶対にこの作業を終わらせる、毎日必ず練習メニューをこなす、毎週の営業活動を必ず実行する、、、

「絶対」とか「必ず」とか言いながら、強い意志を持って「約束」するのだ。

では、その約束する相手は誰だろうか。

それは紛れもなく、もう一人の「自分」だ。

自分の中の「自分」に対して宣言をし、約束を交わしているのだ。

 

だが人は、この「約束」を簡単に破る。

他人との約束は守る人は多くても、自分との約束はすぐに破ってしまうのだ。

 

「今月は忙しいから、やっぱり来月からにするか、、、」 

「毎日やるのは厳しいから、やっぱり3日おきにするか、、、」

「不景気だし売上100%は難しいから、やっぱり50%にしておくか、、、」

 

こんな言い訳をするのが、みんな得意中の得意だ。

この時に自分自身と交わした「絶対」「必ず」といった強い意志の約束は、簡単に破られてしまうのだ。

どうしてそんなに簡単に約束を破れるのか。

 

「自分で決めた約束を自分で破ったところで、誰にも迷惑かからないから別にいいじゃん」

 

そんな寝ぼけた事を言ってくる人もいる。

だが、自分で決めた約束を破って、迷惑がかかるのは自分だ。

自分との約束であっても、人との約束であっても、約束は約束だ。

そういう人は、実際の行動を担当する「体の自分」よりも、意志を担当する「心の自分」の能力が低いのだ。

心の自分の能力が低いから、自分で決めた約束や目標を守ることができないのだ。

体の自分は基本的に楽をしたがるので、約束を破って結果的に何もしなくなってしまう。

これでは何も達成できない。

本当はこの力関係が逆でなければならないのだ。

体の自分よりも心の自分が強い場合は、意地でも体を動かして作業や練習を続けるだろう。

結果的に能力が身について、目標が達成できるのだ。

 

心の自分の方が弱い認識がある場合は、まず行動を起こす前に「心を鍛える」ことが必要だ。

 

では、どうやって心を鍛えるか。

まずはどんなに小さなことでもいいので、自分で決めたことを必ずやるということだ。

最初は1ヶ月に1つでもいいだろう。

それができれば、次は半月に1つ。

次は、1週間に1つ。

そして、3日に1つ。

最終目標は毎日1つ何かを達成するのだ。

達成する内容は小さいことから始める方がいいだろう。

本を1ページだけ読む、運動を1分だけする、ご飯を1食だけ少なくする、、、etc。

少しずつ少しずつ、この内容を大きくしていくのだ。

内容を大きくしていく間に挫折する事が出てくれば、また自分が達成できた所まで小さく戻してやり直せばいい。

コツは、最初から毎日とか大きな目標にしないことだ。

最初はショボい目標を1ヶ月に1回とかでいいだろう。

いきなり毎日デカイ事をやろうとするから、失敗してしまうのだ。

何でも始めは小さくていい。

そのうち、どんどん大きくなっていくのだから。