部屋に入ろうとしてドアを押しても、
ドアが開かない。
何度か押してみたが同じ。

 

「鍵が掛かってるのか?」

 

と思いながら何度も押してると、

 

「それ、引くんですよ」

 

と言われ、恥ずかしい思いをした事は、
誰にでもあるだろう。

 

ドアは引いて開けるよりも、
押して開ける方がラクだ。
だから、まず押してみようとする。

 

人間はラクな方を自然に選ぶ生き物だ。

 

ドアを押して開かない時、すぐに引く人もいるが、
なぜか押しまくる人もいる。
ドアは押して開けるのだと思い込んでいるからだ。
そういう人はなぜか引くことをせずに、
「カギが掛かってる」などと、他の要因を考えてしまう。

 

これがビジネスで上手くいかない一例だ。

 

もし商品が売れない、お客が来ないなどの場合、
まず今やっている方法の逆をやってみるのはどうだろう。

 

いろいろな方法を試しまくるのはもちろん重要だが、
逆転の発想でやれば成功する場合が多いようだ。

 

例えば商品の値段を安くしているのに売れないのであれば、
思い切って高い値段をつけてみるのだ。

 

「安かろう悪かろう」という言葉があるように、
価格が高額でないと購入意欲がわかない客層もいるのだ。
安くリーズナブルなのに売れないのであれば、
逆に高級志向の客層を狙うのも一手だ。

 

お店を経営しているのに客が来ない。
チラシや新聞折込で宣伝しているが、反応がない。

 

その場合は思い切って紙媒体の宣伝はやめて、
SNSだけで宣伝するのもいいだろう。
もちろん逆にSNSで反応がなければ、
チラシや折込などの紙媒体を使うのも一手だろう。

 

とにかく逆の要素の方法をまずは試してみる。
それでもダメなら他の方法をやればいい。

 

一番ダメなのは、

 

「もうちょっとやれば、そのうち成果が出るだろう」

 

と、淡い期待で同じ方法を続けることだ。
一定期間やってみて、成果が出ないのであれば別の方法を試すべきだ。

 

何度か押してみて開かないドアは、
逆転の発想で引いてみよう。

 

昔から「押してダメなら、引いてみな」という言葉があるので、
その格言を心に留めておくといいだろう。

しかし。
イレギュラーで、押しても引いてもダメな時がある。
そんな時にはこの格言も意識してみよう。

 

押してダメなら、もっと押せ!
引いてダメなら、もっと引け!
それでもダメならぶち壊せ!

 

ビジネスは戦いである。