私は月に1度、映像に関するワークショップを開催している。
内容は、初心者向けの動画制作や編集に関するものだ。
最近はいろんな会社や学校でも研修・勉強用の映像を作ったり、自分で動画を作って投稿したりとニーズは広い。
なので客層は老若男女、学生もサラリーマンも様々だ。
ワークショップの最後は、質問タイムになる。
「今日の講義の中で、何か質問ありますか?」
私が質問すると、①すぐに手を挙げる人、②周りを見渡す人、③目線をそらす人、の3種類のタイプに分かれる。
このタイプによって、本人の思考や性格がだいたいわかるので面白い。
まず、①すぐに手を挙げる人。
これは言わずもわかると思うが、積極的で貪欲なタイプだ。
こういうタイプの人は、自分が疑問に思った瞬間にすぐ質問する人が多いので、逆に言うと講義の終わりで手を挙げる人は少ないかもしれない。
周りの目や人前で発言することに抵抗はなく、知識を得ることが一番の目的だという猛進タイプだ。
次に、②周りを見渡す人。
これは自分も質問したいことがあるのだが、少し消極的なタイプ。
何となく1番最初に手を挙げるのは嫌だな、誰かが質問したら自分もしようかな、というような性格で慎重派と言えるかもしれない。
「これ、やってみたい人!」という時でも、まずは誰かがやったのを見て物事の概要を掴んでからでないと、挑戦できないタイプだ。
最後の、③目線をそらす人。
これは私は質問がありません!という意思表示の否定的なタイプ。
何なら質問コーナーなんて不要です、早く終わって下さいと思っているだろう。
目線をそらすのは、万が一でも講師の私と目があって当てられたら危険だからという防衛本能からだろう。
この手法は、誰もが小学校の授業中に身につく防御スタイルだ。
最近のワークショップでは学生ほど①が多く、サラリーマンほど②や③が多いのが特徴だ。
学生は言ってもまだ子供だ。自分の意思や性格が定まっていない人もいるだろう。
それでも積極的で的を得た質問をしてくる人が多く、脅威を感じるほどだ。
逆にすっかり自分の意思があるはずの、サラリーマンは見ていられない。
本当は質問したいはずなのに、
「社会人がそんな事もわからないの??なんて、、学生たちに思われたくない!」
とでも考えているのだろうか、周りを見渡したり目線をそらしたりする人が多い。
そのくせ、学生たちが質問した事と私が答えた返答を、知らん顔してノートに必死にメモっているのだ。
もっと自分の意思を持てと言いたいところだ。
逆に社会人なら自らどんどん質問して、学生たちに「それは鋭い質問ですね!」と言わせるぐらいの発言をしたらどうだろう。
学生だろうが社会人だろうが、ワークショップやセミナーに来て何かを学ぶ時点で優劣なんてないのだ。
そんなところでカッコつけても、何の意味もない。
同じテーマで勉強する者同志、できるできないを比べる必要もない。
何なら協力し合って、全員が同じレベルまで到達できることの方が意味があると感じる。
自分の意見や考えを周りを気にして発言できない大人は、何をやっても成功しないだろう。
しがないサラリーマンを細々と続けて行くことになるだけだ。
自分をしっかり持って、意思表示することが大切だ。
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